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前:7.音符のプロパティ・Flagsについて


8.「おま☆かせ」調声機能について


8−1.「おま☆かせ」調声機能とは

8−2.「おま☆かせ」設定画面を開くには

8−3.「おま☆かせ」設定画面で各種調声を行なうには

(1).母音結合

(2).ポルタメント

(3).ビブラート

(4).モジュレーション

8−4.設定した調声を反映させるには

8−5.設定内容を保存するには


8−1.「おま☆かせ」調声機能とは


「おま☆かせ」調声機能とは、UTAUで滑らかに歌わせる為に必要な母音結合や、ポルタメント、ビブラート等の調声を、初心者でも簡単にまとめてできる様にしたものです。

UTAUは基本的にWAVEファイルを切り張りして歌声を作る為、ベタ打ち(音符を並べただけ)の状態では、VOCALOIDの様に滑らかに歌わせる事はできません。

特にUTAUの調声方法がよく分からないという初心者の方には、音符を打ち込んだ後に、「おま☆かせ」機能を使って調声してみる事をお勧めします。

※動画講座も参考にして下さい(おま☆かせの説明はは4:27辺りから始まります)→ 【UTAU講座】「おま☆かせ」機能ですっぴん調教編


8−2.「おま☆かせ」設定画面を開くには


先に、「おま☆かせ」調声を適用したい範囲の音符を選択してから、メニューより「ツール」→「組み込みツール」→「おま☆かせ」を選択して、設定画面を開きます。

注意:何も音符を選択していない状態では、設定画面は開きません。なお、全ての音符に適用したい場合は、設定画面の「全部」ボタンで適用できますので、適当に音符を1つ以上選択して、設定画面を開いて下さい。

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8−3.「おま☆かせ」設定画面で各種調声を行なうには


「おま☆かせ」設定画面 (説明の為、各調声機能別に赤枠で囲って番号を振ってあります)


(1).母音結合

母音結合とは、「か、さ」等の子音音符の終わり部分と、直後に来る「あ、い、う、え、お、ん」等の母音音符の先頭部分を重ね合わせる事によって、音のつながりを滑らかにする調声方法です。

「あ、い、う、え、お、ん」の6個のボタンの内、結合したい母音を押して、「あいうえお」をまえの音につなげるよ!の左側にあるチェックボックスを付けると、適用されます。(全ての母音について適用する事をお勧めします。また、「その他」のテキストボックスに母音を入力すると、適用する母音の種類を増やす事ができます。「を」を追加して置くと良いでしょう)

また、つなげる強度を「しっかり」「中くらい」「すこし」の3段階から選ぶことができます。

しっかり : 「か」+「あ」という様に同種類の母音を結合する所に個別に適用すると良いでしょう。

中くらい : 基本的にはこれで問題ないです。

すこし  : テンポが速い曲、または短い音符を多用した高速歌唱の場合にお勧め。

※専用の母音結合ツールを使うとより細かい設定ができます→ 9−4.母音結合をするには


(2).ポルタメント

ポルタメントとは、2音符間のピッチ(音程の高さ)の変化に時間をかける事によって、音のつながりを滑らかにする調声方法です。

「音程が上がるとき」と「音程が下がるとき」の左側のチェックボックスを付ける事により適用されます。(基本的には音程が上がるときと下がるとき両方に適用した方が良いですが、高速歌唱の場合などで気になる場合は「音程が上がるとき」だけに適用してください。

調整できる項目には「かわりかたの形状」、「タイミング」、「かわりかたの速さ」の3種類があります。

かわりかたの形状 : ラジオボタンで「まっすぐ」(直線形)と「カーブ」(S字カーブ)のどちらかを選びます。「カーブ」の方が滑らかになるのでお勧めします。

タイミング       : 「早い」は、前後の音符の境目で音程の変化が終了します。「真ん中」は音程が変化している時間が前後の音符で半々になります。「遅い」は前後の音符の境目で音程の変化が始まります。基本的には「真ん中」に設定して、特に声に表情(感情)を付けたい場合に、個別に「早い」「遅い」を設定してください。

かわりかたの速さ  : テンポの速い曲や高速歌唱の場合は「はやい」が、バラード等のゆったりした曲は「中くらい」が良いでしょう。特に声に表情(感情)を付けたい場合は、個別に設定してください。なお、この項目だけ、音程が上がるときと下がるときの共通に設定されます。

※専用のポルタメント調整ツールを使うとより細かい設定ができます→ 11−2.ポルタメントを調整するには 12−3.Mode2でポルタメントを調整するには


(3).ビブラート

ビブラートとは、ピッチ曲線を波立たせる事により、特に発音の後半部分を美しく響かせる調声方法です。

「声をふるわせるよ!」の左側にあるチェックボックスを付けると適用されます。

調整できる項目には「ふかさ」「はやさ」「ながさ」の3種類があります。

ふかさ : ピッチ曲線の振幅の深さを4段階に調整できます。実際のピッチ曲線の振幅は、わずか=10cent(半音の1/10)、あさく=20cent(半音の1/5)、ふつう=50cent(半音の1/2)、ふかく=70cent(半音の7/10)となります。均一なビブラートが掛かるとかえって機械音っぽくなる為、全体の音符には浅めにかけて、語尾や特に強調したい音符だけ個別に深めにかけるようにすると良いでしょう。

はやさ : ピッチ曲線の周期を4段階に調整できます。基本的には「ふつう」に設定して、ビブラートが短い部分は「はやい」に、長い部分は「おそい」「すごくおそい」に設定すると良いでしょう。

ながさ : 音符の長さに対するビブラートのかかる割合を5段階に調整できます。実際の割合は、すこし=30%、はんぶん=50%、おおめ=65%、もっとおおめ=75%、ほとんど=90%となります。2分音符以下の短い音符には「すこし」「はんぶん」「おおめ」に設定し、全音符以上の長い音符には「もっとおおめ」「ほとんど」に設定すると良いでしょう。

※専用のビブラート調整ツールを使うとより細かい設定ができます→ 11−3.ビブラートを調整するには 12−5.Mode2でビブラートを調整するには


(4).モジュレーション

モジュレーションとは、原音が持っている発音開始部分の音程の変化の度合いを調整できる機能です。(VOCALOID2のベンドの深さの設定に相当するものです)

設定画面左下の「モジュレーション」の所で左クリックすると10%ずつ増加し、右クリックすると10%ずつ減少します。モジュレーション値が高いと音痴になりますので、基本的には0%に設定してください。(和音マコ等のピッチが安定している音源は10%でも可)

なお、「音符のプロパティ」画面より、1%単位で細かく設定する事もできます。→7−2.「音符のプロパティ」画面の各種設定について


(5).設定の保存機能→ 8−5.設定内容を保存するにはを参照してください。

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8−4.設定した調声を反映させるには


1.設定画面を開く際に選択した音符にのみ設定を反映させたい場合は、「選択部分だけ」ボタンを押して下さい。

2.全ての音符に設定を反映させたい場合は、「全部」ボタンを押して下さい。下の様なポップアップ画面が出ますので、「はい」を押すと全ての音符に反映されます。

3.各設定を最初の状態に戻す場合は「最初にもどす」ボタンを押してください。ただし、このボタンで、「選択部分だけ」または「全部」ボタンを押して音符へ反映させてしまったのを元に戻す事は出来ません。その場合は、メニューの「編集」より、「おま☆かせを元に戻す」を選ぶと、音符をおま☆かせ調声前の状態に戻す事が出来ます。

4.おま☆かせ調声を中止したい場合は、「キャンセル」ボタンを押して、画面を閉じて下さい。

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8−5.設定内容を保存するには


おま☆かせ設定画面右上の「設定を保存」テキストボックスに、適当な保存名を入力し、「+」(プラス)ボタンを押すと、下の欄に現在の設定を保存する事が出来ます。

保存した設定を呼び出す場合は、下の欄から保存名をクリックして下さい。

保存した設定を削除する場合は、 下の欄から保存名をクリックしてから、「-」(マイナス)ボタンを押して下さい。

 

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次:9.エンベロープ・母音結合について

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