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前:10.原音設定について


11.ピッチ調整(ポルタメント・ビブラート等の歌声の表情付け)について


11−1.ピッチエディタを使ってピッチベンドを調整するには

11−2.ポルタメントを調整するには

11−3.ビブラートを調整するには


11−1.ピッチエディタを使ってピッチベンドを調整するには


UTAUでは、ピッチエディタを使って、ピッチベンド(ポルタメント・ビブラート・しゃくり等の歌声の表情付け)の調整を行うことができます。

ピッチエディタの開き方

UTAUメイン画面右上の「Mode2」ボタンが押されていない事を確認し、ピッチ調整を行う音符を1つだけ選び、メニューの「編集」より「選択範囲」 →「ピッチエディタ」を選択するか、Ctrl+Tキーを押してください。(音符を右クリックし、「ピッチ」を選択して開くこともできます)

※「Mode2」ボタンが押されている場合はMode2用のポルタメント・ビブラート設定画面が開きます。→ 12−2.Mode2設定画面を開くには

 

ピッチエディタの機能説明

番号 機能の名称 機能の内容説明
1

横(時間軸)方向へ
拡大/縮小ボタン

「+」ボタンでピッチエディタ画面を横(時間軸)方向へ拡大、「−」ボタンで縮小します。
※時間はピッチエディタ画面上部に0.1秒単位で表示されます。

2

縦(ピッチ)方向へ
拡大/縮小ボタン

「+」ボタンでピッチエディタ画面を縦(ピッチ)方向へ拡大、「−」ボタンで縮小します。
※灰色の横線の一目盛りが半音(100cent)に相当します。
※UTAUにはVOCALOID2等に備わっているピッチベンドセンシビティ(ピッチの変化幅を設定する機能)は無いため、ピッチの細かい変動を調整したい場合は、画面を大きく拡大するか、(14)のテキスト入力で対応してください。

3 直線ツールボタン 選択した可動点(赤色)の先端と終端を直線で結びます。
4

2次(S字)曲線
ツールボタン

選択した可動点(赤色)の先端と終端を2次(S字)曲線で結びます。 

5

基準値に戻す
ツールボタン

選択した可動点(赤色)のピッチを基準値(0cent)に戻します。

6

波立たせる
ツールボタン

ピッチを波立たせてビブラートを作ります。
左の「<」ボタンを1回押すと、選択部分が半周期の波になり、ボタンを押すごとに周期が短く(波の数が多く)なります。
右の「>」ボタンを1回押すと、可動点がジグザグの周期の非常に短い波になり、ボタンを押すごとに周期の複雑な波になります。
※ピッチの振幅の大きさは右側のプルダウンで選択できますが、変化幅は10cent単位になりますのでご注意ください。(例6→60cent) 

7

可動点を個別に
動かすモードボタン

選択/未選択に関わらず、可動点をドラッグして1つずつ動かせるモード。(デフォルトのモード)
8

選択部分をすべて
移動モードボタン

選択した可動点をすべて同じピッチ幅分上下にドラッグして動かせるモード。
9

山形調整
モードボタン1

選択した可動点の中の任意の1点を上下にドラッグして、麓と山頂が角張った山形に調整できるモード。

10

山形調整
モードボタン2

選択した可動点の中の任意の1点を上下にドラッグして、麓が角張り、山頂が丸みを帯びた山形に調整できるモード。

11

山形調整
モードボタン3

選択した可動点の中の任意の1点を上下にドラッグして、麓と山頂が丸みを帯びた山形に調整できるモード。

12

山形調整
モードボタン4

選択した可動点の中の任意の1点を上下にドラッグして、麓が丸みを帯び、山頂が角張った山形に調整できるモード。

13

フリーハンド調整
モードボタン

ピッチエディタ画面上をドラッグして、フリーハンドでピッチ曲線を描けるモード。
※可動点間は直線で結ばれるため、擬似的な曲線となります。

14 テキスト出力ボタン

すべての可動点のピッチの値を0.1cent単位で出力するテキスト画面を表示します。
※テキスト画面上に出力された数値を手入力で修正して、ピッチを0.1cent単位で細かく修正することも可能。

15 可動点

未選択は青色、ドラッグして選択すると赤色で表示されます。
テンポが120の4分音符で約100個表示されます。表示される可動点の数は音符の長さやテンポによって異なります。

16 リセットボタン ピッチエディタ画面上のすべての可動点のピッチを基準値(0cent)に戻します。
17 OKボタン

ピッチ調整が確定したら、OKボタンを押してピッチエディタ画面を閉じてください。

18 キャンセルボタン

ピッチ調整をキャンセルする場合は、キャンセルボタンを押してピッチエディタ画面を閉じてください。

 

・ ピッチエディタ画面上の青い縦線は先行発声、赤い縦線は右ブランク開始の位置、ピンク色の領域は子音部の固定範囲を示します。

参考→10−4.原音設定エディタを使って原音設定するには

 

ピッチエディタのショートカットキー機能

キー 機能の名称 機能の内容説明
Ctrl+C

コピー

ピッチエディタ上で選択したピッチ曲線をコピーします。
Ctrl+Vで別の場所または別の音符のピッチエディタ上に貼付けできます。

Ctrl+X

切り取り

ピッチエディタ上で選択したピッチ曲線を切り取って、その後の未選択部分のピッチ曲線を前に詰めます。
切り取ったピッチ曲線はCtrl+Vで別の場所または別の音符のピッチエディタ上に貼付けできます。

Ctrl+V

貼付け

Ctrl+CでコピーまたはCtrl+Xで切り取ったピッチ曲線を別の場所または別の音符のピッチエディタ上に貼付けます。
貼り付ける場所の先頭にあるピッチ可動点を選択してからCtrl+Vキーを押して下さい。
別の音符のピッチエディタ上に貼り付ける場合は、元の音符のピッチエディタを「OK」ボタンで一旦閉じて下さい。

Delete

削除

ピッチエディタ上で選択したピッチ曲線を削除して、その後の未選択部分のピッチ曲線を前に詰めます。

 

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11−2.ポルタメントを調整するには


ピッチエディタでもポルタメントの調整は可能ですが、オートピッチベンド機能を使うと、複数の音符に対して一括してポルタメントの調整を行うことができます。

※「おま☆かせ」調整機能を使って簡単なポルタメントの設定を行うこともできます。→ 8.「おま☆かせ」調声機能について

※Mode2のポルタメント調整機能→ 12−3.Mode2でポルタメントを調整するには

オートピッチベンド設定画面の開き方

ポルタメント調整を行いたい音符を1つ以上選んでから、メニューの「ツール」より「組み込みツール」 →「オートピッチ」を選択してください。(この機能は「Mode2」ボタンが押されているかいないかに関わらず使うことができます。)

 

オートピッチベンドの機能説明

番号 機能の名称 機能の内容説明

ユーザ設定機能

画面左上のプルダウンメニューに適当な設定名を入力してから「保存」ボタンを押すと現在の設定値を保存することができます。
保存した設定を呼び出す場合は、プルダウンメニューより、保存した設定名を選択してから「読込」ボタンを押してください。
要らなくなった設定は、プルダウンメニューで選択してから「削除」ボタンを押して削除することもできます。

上りのポルタメント
設定欄

上りのポルタメントが開始する位置とポルタメントが作用する時間をミリ単位で設定します。例えば標準値の開始=−50、幅=100の場合は前の音符の終端の50ミリ秒前からポルタメントが始まり、後の音符が始まってから50ミリ秒後に終わります。
「半音毎に拡張」設定により、前後の音符の音程の差が広がる程、ポルタメント開始時間、作用時間が拡張するように設定することができます。(標準値開始=−10、幅=20)

下りのポルタメント
設定欄

下りのポルタメントについて、上りとは別の値を設定することができます。
下りのポルタメントだけ使いたくない場合は、左側のチェックを外してください。

ピッチ曲線
リセットオプション

チェックを付けて実行すると、ビブラートがリセットされますのでご注意ください。

保存パラメータ
優先オプション

保存した設定を優先して適用します。

実行ボタン

実行ボタンを押すと設定したポルタメントが音符に反映されます。

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11−3.ビブラートを調整するには


 ピッチエディタでもビブラートの調整は可能ですが、オートビブラート機能を使うと、複数の音符に対して一括してビブラートの調整を行うことができます。

※「おま☆かせ」調整機能を使って簡単なビブラートの設定を行うこともできます。→ 8.「おま☆かせ」調声機能について

※Mode2のビブラート調整機能→ 12−5.Mode2でビブラートを調整するには

オートビブラート設定画面の開き方

ビブラート調整を行いたい音符を1つ以上選んでから、メニューの「ツール」より「組み込みツール」 →「波立たせる」を選択してください。(この機能は「Mode2」ボタンが押されているかいないかに関わらず使うことができます。)

オートビブラートの機能説明

 

番号 機能の名称 標準値 機能の内容説明

ユーザ設定機能

なし

画面左上のプルダウンメニューに適当な設定名を入力してから「保存」ボタンを押すと現在の設定値を保存することができます。
保存した設定を呼び出す場合は、プルダウンメニューより、保存した設定名を選択してから「読込」ボタンを押してください。
要らなくなった設定は、プルダウンメニューで選択してから「削除」ボタンを押して削除することもできます。

割合

70%

音符の長さに対するビブラートのかかる割合を設定します。

長さ

480tick

ビブラートをかける対象の音符の長さの制限をtick単位で設定します。
例えば、480tickに設定すると、4分音符以上の長さの音符のみにビブラートが適用されます。

深さ

100cent

ビブラートの深さをcent単位で設定します。

周期

150ミリ秒

ビブラートの周期をミリ秒単位で設定します。

上下の比率

0

ビブラートの波の平均的な高さを上下にシフトすることができます。

既存の曲線に
上乗せオプション

未適用

チェックを付けて実行すると、ビブラートの深さが既存のビブラートに上乗せされます。
異なった周期のビブラートを上乗せすることにより、複雑な波形のビブラートを作ることもできます。

実行ボタン

実行ボタンを押すと設定したビブラートが音符に反映されます。

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