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13.音程別ファイルの使い分け機能(prefixmap・SurffixBroker)について


13−1.音程別ファイルを自動的に使い分けるには(prefixmap機能)

13−2.音程別ファイルを手動で使い分けるには(SurffixBroker機能)


13−1.音程別ファイルを自動的に使い分けるには(prefixmap機能)


UTAUは原音をそれぞれの音符の音階にピッチ変更する際に、フォルマント調整によりできるだけ音質の劣化を抑えるような処理を行っていますが、音質の劣化を抑えて変更できるピッチの高さには限界があります。そこで、ピッチ変更の度合いを一定以内に抑える為に、複数(2〜6段階程度)の音程を収録した原音ファイルセットが数多く公開されています。

原音の音程の違いを区別するには、wavファイル名に「あ↑.wav」、「あ↓.wav」というように詞の後ろに音程の種類を示す記号(Surffix)を付ける方法と、「F4¥あ.wav」、「F3¥あ.wav」というように音程毎にフォルダ分けする方法がありますが、歌詞に1つ1つ手入力でSurffixやフォルダ名を追記して使い分けるのは非常に手間がかかるため、UTAUには音階毎に使用するwavファイルの種類を指定して、歌詞のみを入力するだけで自動的に音程別のファイルを使い分けるprefixmap機能が装備されています。

prefixmapエディタ画面の開き方

メニューの「ツール」より「prefixmapを編集」を選択して下さい。

prefixmapエディタ画面での登録手順

音階毎のSurffix・Prefixの指定状況を表示する一覧表(赤枠で囲って1番を付けた部分)より、指定する音階をクリックして選択してから、3番の「前(Prefix)」入力欄または4番の「後(Surffix)」入力欄に(Prefix/Surffix)を入力して、5番の「セット」ボタンを押して、最後に9番の「OK」ボタンを押して「prefixmapエディタ」画面を閉じると設定されます。

prefixmapエディタの一覧表の見方

原音ファイルの名前に「あ↑.wav」「あ↓.wav」という様に記号(Surffix)を付けて音程の高さを区別している場合は、記号(Surffix)が一覧表の最右列に表示され、原音を音程毎にフォルダ分けしている場合は、中央列に音程別フォルダのパス(例えばF4の原音フォルダであれば「F4¥」)が表示されます。ただし、原音ファイル配布者があらかじめ設定を行っていない場合は空欄になります。

指定する音階の選択方法

一覧表から指定したい音階をクリックして選択状態(紺色)にします。1つの音階だけ選択した場合のみ、2番の「キー」欄に音階が表示されます。

連続した音階を一度に選択したい場合は、Shiftキーを押しながら選択したい音階の両端をクリックして下さい。(例:Shiftキーを押しながらA3とB3をクリックしてA3〜B3を選択) また、G3のように、Ctrlキーを押しながらクリックして離れた音階を同時に選択する事も可能です。すべての音階を選択したい場合は7番の「全部選択」ボタンを押して下さい。

備考

・すでにセットされている設定を削除したい場合は6番の「クリア」ボタンを押して下さい。

・「セット」ボタンを押した時点で一覧表には反映されて表示されますが、9番の「OK」ボタンを押さないと設定が保存されませんのでご注意ください。

・セットした内容を取り消して再度設定し直したい場合は8番の「再読込」ボタンを押して下さい。

・セットした内容を取り消して設定を終了したい場合は10番の「キャンセル」ボタンを押して、prefixmapエディタ画面を閉じて下さい。

・音程毎にフォルダ分けされている原音ファイルセットのprefixmap登録方法については、歌声合成ツールUTAU@ウィキ の prefix.mapとは を参照して下さい。

・音符に記号(Surffix)や「?」マークが入力されている場合はprefixmapの指定は無効になります。詳細は下記の 13−2.音程別ファイルを手動で使い分けるには(SurffixBroker機能)を参照して下さい。

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13−2.音程別ファイルを手動で使い分けるには(SurffixBroker機能)


個々の音符に対して、prefixmapの指定されている音程とは違う音程の記号(Surffix)を指定したい場合や、音の強弱等、音程以外の区別で原音ファイルを使い分けたい場合は、SurffixBroker機能を使うと簡単に記号(Surffix)を音符に入力して原音ファイルを切り替える事ができます。

SurffixBroker設定画面の開き方

設定したい音符を1つまたは複数選択してから、メニューの「ツール」より「組み込みツール」→「SurffixBroker」を選択して下さい。

基本的な使い方

例えば、prefixmapでは無印(い.wav)または「↑」以外の記号を指定している(い↓.wav等)場合に(い↑.wav)を指定したい場合は、SurffixBroker設定画面左側のプルダウンメニューより、「↑」を選択して、「OK」ボタンを押して設定画面を閉じると、選択した「い」の音符に「↑」が入力されて、(い↑.wav)の音が鳴るようになります。

※「↑↑」の様に、プルダウンメニューにない記号を指定したい場合は、プルダウンメニューに記号を直接入力してから「+」ボタンを押すと、プルダウンメニューの一番下に追加して登録する事ができます。また、使わなくなった記号をプルダウンメニューから選択して、「−」ボタンを押ことにより、プルダウンメニューに表示しない様にする事もできます。

※「↑」「↓」等の記号を付けた音符から記号を削除してprefixmapの指定を有効にしたい場合は、該当の音符を選んでSurffixBroker設定画面を開き、「Remove Prefix」にチェックを付けて「OK」で画面を閉じて下さい。古いバージョンのUTAUのSurffixBrokerには「Remove Prefix」が付いていませんが、プルダウンメニューより、(なし)または空欄を選択する事で代用できます。

prefixmapの指定を無効にして無印の原音ファイルを指定する方法

例えば、prefixmapでA4の音階に「↑」が指定されている場合に、A4の音符「た」に無印の(た.wav)を指定したい場合は、SurffixBroker設定画面の右側のプルダウンメニューより「+?」を選択して「OK」で画面を閉じてください。音符「た」の詞の左側に「?」が入力され、無印の(た.wav)の音が鳴るようになります。再度prefixmapを有効にしたい場合は、プルダウンメニュー「-?」を選択して、該当の音符より「?」を削除して下さい。(音符に直接「?」を手入力、または削除しても同じ効果がありますが、「?」は必ず半角で入力して下さい)

参考:SurffixBrokerを使わないで記号(Surffix)を入力する方法

音符を1つずつ選び、Shiftキーを押しながら右クリックすると、現在使用している原音ファイルに存在する記号(Surffix)がすべて表示されますので、そこから選択して記号を入力する事もできます。

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